(写真)竹田市立図書館。
2024年(令和6年)3月、大分県竹田市(たけたし)を訪れました。「竹田市を訪れる」からの続きです。「竹田市の映画館」に続きます。
1. 竹田市立図書館
1.1 図書館の歴史
(写真)『竹田市新図書館建設基本構想』竹田市教育委員会、2014年。
(写真)竹田市立図書館の建物。
(写真)竹田市立図書館の建物。
(写真)竹田市立図書館と府内町通り。
1.2 図書館の館内
(写真)東館(建物東側)のフロアマップ。
(写真)東館(建物東側)の館内。
(写真)東館(建物東側)の館内。
(写真)東館(建物東側)の館内。
1.3 郷土資料
2階部分の片方には、学習室のおまけのような郷土資料コーナーがあります。図書館の歴史が古いだけに、昭和30年代の住宅地図など他館でなかなか見ることのない文献もあるのですが、郷土資料の活用には全く興味がなさそうな、ほったらかしで雑然としたコーナーだったのも逆に新鮮でした。
(写真)2階の学習席とメイン郷土資料コーナー。
(写真)2階のメイン郷土資料コーナー。
郷土資料コーナーには後藤重巳文庫がありました。後藤重巳は竹田市出身の歴史学者(日本近世史)であり、國學院大學史学科を卒業して別府大学文学部教授となっています。「大分県の近世史研究における第一人者」とされる人物だそうで、大分県内の多数の自治体史の編纂にも携わると、1980年代中頃に刊行された『竹田市史』では編纂責任者を務めています。
この2024年(令和6年)4月には後藤重巳 - Wikipediaを作成しました。
(写真)2階のメイン郷土資料コーナー。後藤重己文庫。
(写真)2階のメイン郷土資料コーナー。
全国の市町村立図書館をめぐる大きな目的として、その図書館にしか存在しない(≒その県の都道府県立図書館が所蔵していない)年代の住宅地図を閲覧することがあります。
竹田市立図書館は1957年(昭和32年)の住宅地図『竹田市住宅案内図 改訂版』や1964年(昭和39年)の住宅地図『竹田市 豊後荻町・直入町・久住町住宅地図』を所蔵していますが、大分県立図書館が所蔵する竹田市の住宅地図は1973年(昭和48年)が最古であり、竹田市立図書館は都道府県立図書館にない年代の住宅地図を有する珍しい図書館です。
一般的に郷土資料は禁帯出(館外貸出不可)であることが多く、愛知県図書館から相互貸借を依頼できないことが多い。さらに住宅地図はその特性上、複写依頼をして複写物を取り寄せるのも煩雑です。結局は、現地を訪れて閲覧するのがいちばん効率が良いため、全国の市町村立図書館を訪れる調査はまだまだ続きそう。
(写真)『竹田市住宅案内図 改定版』竹田印刷、1957年。『竹田市 豊後荻町・直入町・久住町住宅地図』恵文社、1964年。いずれも竹田市立図書館所蔵。
2階のメイン郷土資料コーナーがわかりにくい場所にあるためか、1階にはミニ郷土資料コーナー「まるごと大分」が設置されています。音楽家の瀧廉太郎、日露戦争の「軍神」広瀬武夫の文献などは、2階ではなく1階に置かれていました。
(写真)1階のミニ郷土資料コーナー「まるごと大分」。
(写真)1階のミニ郷土資料コーナー「まるごと大分」。広瀬武夫の文献。