(写真)丸亀市立中央図書館。2017年5月。
2021年(令和3年)8月、香川県丸亀市の丸亀市立中央図書館を訪れました。「丸亀市の映画館」に続きます。
1. 丸亀市立中央図書館
1.1 図書館の歴史
丸亀市立図書館 - Wikipediaによると、戦前の丸亀市には香川県教育会丸亀市教育部会が運営する図書館として私立丸亀市図書館があり、戦後の1947年(昭和22年)に丸亀市に移管されて丸亀市立図書館となったようです。1965年(昭和40年)には新館が開館、1972年(昭和47年)にはより規模の大きな建物に移転し、1991年(平成3年)には谷口吉生が設計した現行館に移転しています。
(写真)1930年の私立丸亀市図書館。『ふるさとの想い出 写真集 明治大正昭和 丸亀』 国書刊行会、1979年。
1.2 図書館の館内
丸亀市立図書館は丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)に併設されており、建物の西側が図書館、東側が美術館になっています。美術館は巨大な箱が口を開けたような外観で目立ちますが、図書館部分は建物の "裏側" のような印象を受け、入口も目立ちません。
(写真)屋外から見た図書館内。2021年8月。
スチール書架が整然と並ぶ一般開架室は美術館のような無機質さを感じます。図書館の天井・床面・大半の書架は銀色(灰色)でまとめられており、1991年(平成3年)の当時は未来的な印象だったと思われます。
同時代の愛知県に開館した図書館には刈谷市中央図書館(1990年)や東浦町中央図書館(1991年)や長久手市中央図書館(1992年)などがありますが、丸亀市立中央図書館とはかなり印象が異なります。
(写真)一般書の書架。2021年8月。
(左)新刊コーナー。2021年8月。(右)文芸書の書架。2021年8月。
参考:同時代に開館した愛知県の図書館の館内
(左)1990年に開館した刈谷市中央図書館。(中)1991年に開館した東浦町中央図書館。(右)1992年に開館した長久手市中央図書館。
AVコーナー・雑誌コーナー・新聞コーナーなどは30年前の図書館とは思えないほど洗練された印象を受けます。とはいえ、ガラス張りで丸見えのテレビ、あまりにも低い雑誌書架などが利用者から評判が良いとは思えません。
なお、図書館の館内を通って美術館に入ることはできません。図書館の館内にいると美術館の存在を忘れてしまうほどであり、同じ建物ではないかのよう。
(写真)AVコーナー。2021年8月。
(左)雑誌コーナー。2021年8月。(右)新聞コーナー。2021年8月。
(写真)郷土資料コーナー。2017年5月。