振り返ればロバがいる

Wikipediaの利用者であるAsturio Cantabrioによるブログです。「かんた」「ロバの人」などとも呼ばれます。愛知県在住。東京ウィキメディアン会所属。ウィキペディアタウンの参加記録、図書館の訪問記録、映画館跡地の探索記録などが中心です。文章・写真ともに注記がない限りはクリエイティブ・コモンズ ライセンス(CC BY-SA 4.0)で提供しています。著者・撮影者は「Asturio Cantabrio」です。

「ウィキペディア愛知登文会」に参加する

(写真)会場のウインクあいち

2023年(令和5年)7月29日、愛知県名古屋市ウインクあいちで行われた勉強会「ウィキペディア愛知登文会」に編集サポートとして参加しました。

 

1. イベント概要

1.1 愛知登文会

愛知登文会は愛知県内の登録有形文化財建造物所有者の団体であり、全国に約10ある都道府県別の所有者団体のひとつです。毎年秋に登録有形文化財建造物の特別公開イベント「あいたて博」を開催したり、登録有形文化財の紹介冊子『あいちのたてもの』を製作しています。

半田市の小栗家住宅の所有者である小栗宏次さんが会長を務めており、情報工学の研究者である小栗宏次さんは愛知県立大学情報科学部教授を務めていることから、ウインクあいちにある愛知県立大学サテライトキャンパスが会場となっています。

 

1.2 参加者

参加者は約10人であり、基本的に登録有形文化財建造物の所有者の方です。半田市名古屋市の住宅、名古屋市の塔、新城市の近代建築、名古屋市の美術館の方など。公共図書館などが行うウィキペディアタウンのイベントとは少し雰囲気が異なっており、自身が所有する登録有形文化財建造物の情報発信が大事だという意識を持っている方ばかりでした。

公共図書館が行うウィキペディアタウンでは、題材が当日まで伏せられてることも多い。そのような場合は題材に愛着がある人を集めるのは難しいです。題材に愛着があるような方は、むしろ資料提供や説明役としてイベントに関わり、Wikipedia編集には関わらないことが多い。

 

2. Wikipedia編集

今回のテーマはWikipedia記事「愛知登文会」の新規作成。まず講師の伊達深雪さんがWikipediaに関する説明を行い、講義の中でデモンストレーション的に記事の骨格を作成して投稿しました。その後参加者が2人程度ずつ小グループに分かれ、「事業」「組織」「会員」「沿革」「活動」などのセクションを編集しました。

(写真)編集中の参加者。

 

3. まとめ

愛知登文会と密接にかかわる「愛知県の登録有形文化財一覧 - Wikipedia」は、2019年(令和元年)に私が新規作成した記事です。愛知県の登録有形文化財全てを1ページでまとめてあるようなウェブサイトは存在しないため、自治体ごとの登録物をひとつひとつ入力して作成しています。

登録有形文化財や近代建築を軸にして街歩きすることも好きであり、他県も含めれば数百件から千件以上の登録有形文化財を画像集積サイト Wikimedia Commons にアップロードしています。また、様々な登録有形文化財Wikipediaに新作成しており、愛知県では 西尾市立図書館おもちゃ館 - Wikipedia西尾市)、豊田市近代の産業とくらし発見館 - Wikipedia豊田市)、設楽町立田峯小学校 - Wikipedia設楽町)、大野宿鳳来館 - Wikipedia新城市)、角上楼 - Wikipedia田原市)、知多岡田簡易郵便局 - Wikipedia知多市)、木綿蔵ちた - Wikipedia知多市)、旧市川家住宅 - Wikipedia日進市)、墨会館 - Wikipedia一宮市)、崇覚寺 (名古屋市) - Wikipedia名古屋市)など。

ja.wikipedia.org

 

どれも一定水準の記事にしてありますが、大野宿鳳来館の所有者の方が「情報のスタートとしては現在の記事も役に立つが、もっといろいろ書けることがある」とおっしゃられたのが印象的でした。さすが所有者。自分が編集した題材の当事者の方と会うたびに、ウィキペディアンとしていい加減な編集はできないと思いかえします。

愛知登文会による特別公開イベント「あいたて博」も毎年楽しみにしてます。とても関心のある題材なので今後もワークショップに参加します。