(写真)有楽荘跡の建物。
2022年(令和4年)11月12日(土)、愛知県豊橋市の豊橋市中央図書館で開催された歴史フォーラム「豊橋の遊郭を考える」に参加しました。イベント前には図書館から徒歩圏内にある特飲街「有楽荘」跡を訪れました。
1. 有楽荘
歴史フォーラム「豊橋の遊郭を考える」は豊橋市中央図書館と東海遊里史研究会が主催。東海遊里史研究会のことぶきさんによる発表と、ことぶきさんと図書館の岩瀬彰利さんの対談の2部構成です。岩瀬さんは考古学が専門の学芸員であり、『戦前の豊橋』や『令和に語り継ぐ豊橋空襲』などの著書もある方ですが、豊橋の遊廓については初めて知ったことも多かったみたい。
豊橋の花街といえば吾妻町の東田遊廓(吾妻遊廓)が有名ですが、有楽荘は戦時中に形成された特飲街であり、戦後の1951年(昭和26年)頃に建った建物が多いようです。
1957年(昭和32年)には売春防止法が施行されたため、特飲街としての歴史は数年程度。有楽荘の店舗は旅館などに転業しましたが、現在も数軒の建物に特飲街時代の名残があります。2022年(令和4年)9月には東海遊里史研究会によって『東海遊里史研究 2』が刊行され、有楽荘についてもことぶきさんが詳しく書いています。
(写真)2020年の有楽荘跡。地理院地図
(写真)1960年代の有楽荘跡。地理院地図
(地図)1963年の有楽荘跡。『新住宅宝典全商工住宅案内図帳 1963年』愛知県図書館所蔵。
(写真)有楽荘跡の目抜き通り。
2. 有楽荘跡の建物
2.1 富久有(A)
(写真)富久有。
(写真)富久有。
(写真)富久有。
(写真)富久有。
2.2 秀の家(B)
(写真)秀の家。
(写真)秀の家。
(写真)秀の家。
2.3 三楽(C)
(写真)三楽。
(写真)三楽。
(写真)三楽。
(写真)三楽。
2.4 D
(写真)有楽荘跡の建物。
(写真)有楽荘跡の建物。
(写真)有楽荘跡の建物。
2.5 浜長(E)
(写真)浜長。
(写真)浜長。
3. HAYASHI珈琲
2022年(令和4年)7月、有楽荘跡の中心部に喫茶店のHAYASHI珈琲が開店しました。
(写真)HAYASHI珈琲。
(写真)HAYASHI珈琲。
2020年(令和2年)頃まで、この場所には廃業した旅館 杜月の建物がありました。土地と建物を継いだ店主が喫茶店を新築。旅館で用いられていた装飾性の高い欄間が飾られているほか、カウンター席の天板も旅館時代のものだそうです。
(地図)1963年の杜月付近。『新住宅宝典全商工住宅案内図帳 1963年』愛知県図書館所蔵。
(写真)HAYASHI珈琲。
(写真)HAYASHI珈琲。
(写真)HAYASHI珈琲。