振り返ればロバがいる

Wikipediaの「利用者:Asturio Cantabrio」によるブログです。ロバです。東京ウィキメディアン会・関西ウィキメディアユーザ会所属。図書館界で静かなブームとなっている(?)ウィキペディアタウンの参加記録、図書館の訪問記録などを書きます。

秋元祥治氏×岡本真氏の「仕事と図書館」を聞きに行く

7月9日(土)、岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)に連続講演会「困ったときには図書館へ」第2回「仕事と図書館」を聞きに行きました。

文部科学省科学技術・学術総括官兼政策課長の神代浩氏、アカデミック・リソース・ガイド代表の岡本真氏を軸にして、「仕事」「子育て」「市民活動」「病気」とりぶらとの関係、「図書館の未来」「りぶらの未来」について考える6回の連続講座のうちの第2回。

 

f:id:AyC:20160711033831j:plain

Wikimedia Commonsより。撮影は筆者(Asturio Cantabrio)。解放感ある図書館内。図書館内部での撮影は原則禁止だそうで、こんな写真しか撮れない。

f:id:AyC:20160711033615j:plain

Wikimedia Commonsより。撮影は筆者(Asturio Cantabrio)。6月某日のりぶらの夕景。7月9日は残念ながら雨でした。

 

『困ったときには図書館へ』連続講演会のご案内

2016年5月28日 第1回 : 神代浩×岡本真×戸松恵美(りぶらサポータークラブ副代表)

2016年7月9日 第2回 : 岡本真×秋元祥治(OKa-Bizセンター長)

2016年8月18日 第3回 : 神代浩×飛鷹正範(三河子育てパパネット主宰)

2016年10月2日 第4回 : 岡本真×三矢勝司(岡崎まち育てセンター・りた事務局次長)

2016年12月14日 第5回 : 神代浩×金田亜可根(ホスピス研究会OKAZAKI代表)

2017年2月19日 第6回 : 神代浩×岡本真×水越克彦(岡崎市立中央図書館長)

 

 

最近入り浸っているりぶらに行く

岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)りぶらを初めて訪れたのは5月中旬。第1回連続講座を挟んで、その後は何度も訪れています。柱をなくした解放感のあるフロアが気持ち良い。岡崎市中央図書館は延床面積8,000m2で69万冊の蔵書を持ちますが、これはいずれも豊田市中央図書館(延べ床面積12,500m2、蔵書130万冊)に次いで西三河地方第2位だと思われます。

刈谷市(68万冊、人口15万)、安城市(65万冊、人口18万)、碧南市(43万冊、人口7万)、西尾市(38万冊、人口17万)と、蔵書数の多い館が並ぶ西三河地方。約150万人という人口は山口県愛媛県長崎県滋賀県奈良県と同等らしいです。碧南市図書館に初めて行った時はその豪華さに驚きました。政令指定都市図書館といっても通用するのではない(ちょっと盛ってるかも)かと。

 

この日の愛知県は未明から午前中にかけて激しく雨が降っており、12時頃には降り止んだものの、客足に響いたことでしょう。図書館でちょっとした調べものをしてから、講演会開始15分前の13時15分にホールに入りますが、案の定参加者が少ない。

ホールに入ったときに中にいたのは1人でした。13時18分には1人増え、13時22分にはもう1人増え、13時24分にはもう1人増えました。あまりの少なさに、ついつい人数を数えてしまいます。13時30分の開始時点では私を含めて15人が、講演会途中で数えた時には20人がホール内にいました。ある登壇者は「知り合いばかり」と苦笑していました。

 

前回の講演会でもお見かけした岐阜市立中央図書館の吉成館長をはじめとして、何人か公共図書館の館長さんがいたようです。その他には登壇者である秋元祥治さんに近い方とか、次回以降の登壇者の方とか。私のような一般市民は浮いてしまいます。※私は図書館員でもなければ図書館情報学の学生でもなく、岡崎市民でもありません。

この連続講演会は無料かつ申込不要、さらに「困ったときには図書館へ」という軽いタイトルの講演会です。内容的には図書館長や図書館員が、それも岡崎市立中央図書館の館員さんが聞くべき講演会だろうと思ったのですが、そのような方は1人もいなそうなのが残念でした。

 

 

秋元さんの講演

最初の1時間半はOka-Bizセンター長の秋元祥治さんの講演、休憩を挟んで秋元さんと岡本真さんの対談に移り、対談途中から質疑応答が入ります。

Oka-Bizとは岡崎市と岡崎商工会議所が2013年に共同で設置した、中小企業や創業者向けに特化した産業支援拠点のこと。この手の施設としては2008年に設立された静岡県富士市のf-Bizに次いで日本で2番目なんだそうです。複合施設であるりぶらの内部に位置しており、通路を挟んで反対側が岡崎市立中央図書館なんだそうです。

 

秋元さんはOka-Bizと図書館のかかわりとして、「ビジネスレファレンスの活用」、「データベースの活用」、「セミナーなどでの会議室の活用」の3点を挙げられ、「(商工会議所などではなく)図書館内にあるから気軽に来られる」点を強調されました。

f-BizとOka-Bizが成功を収めた結果、2015年には熊本県天草市にAma-bizが設置され、今後は岐阜県関市、大阪府大東市、宮崎県日向市、長崎県大村市、愛知県岩倉市などでも同様の施設が設置されるのだとか。

 

 

秋元さんと岡本さんの対談

秋元さんと岡本さんの対談に移ると、秋元さんが「自立定住圏で図書館や-Bizを運営できないか」という質問を投げかけ、岡本さんは「図書館がない自治体における補償金制度」の話をされました。図書館がない自治体は近隣自治体の図書館を一方的に使わせてもらっているだけかと思っていたのですが、サービス分を金銭的に負担している場合もあるのですね。

岡本さんは「平成の大合併直後には公共施設を削減できなかった自治体が、平成の大合併から10年を経て行動を開始した」とのことです。「2015年には図書館数が減少に転じた」とのことで、2015年度中に紀の川市が5館あった図書館を2館に削減したことも一因なのだそうです。財政的に恵まれた愛知県にいると、図書館は新たに開館するばかりという印象です。全国的にみるとそうでもないのですね。

私は先日、ビジネス支援で有名な静岡市御幸町図書館に行きました。最近流行りの「図書館によるビジネス支援」というものがどういうものなのかピンとこずに帰ってきたのですが、今回の講演会でよりはっきりと見えてきたような気がします。