振り返ればロバがいる

Wikipediaの利用者であるAsturio Cantabrioによるブログです。「かんた」「ロバの人」などとも呼ばれます。愛知県在住。東京ウィキメディアン会所属。ウィキペディアタウンの参加記録、図書館の訪問記録、映画館跡地の探索記録などが中心です。文章・写真ともに注記がない限りはクリエイティブ・コモンズ ライセンス(CC BY-SA 4.0)で提供しています。著者・撮影者は「Asturio Cantabrio」です。

桃劇場を訪れる

(写真)桃劇場。

2023年(令和5年)2月、熊本県熊本市を訪れました。熊本市街地にはミニシアター「Denkikan」、成人映画館「桃劇場」、シネコン「TOHOシネマズ熊本サクラマチ」があります。「Denkikanを訪れる」からの続きです。

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1. 熊本市街地の映画館

(写真)航空写真における桃劇場とDenkikanの位置関係。

 

1.1 桃劇場(2005年11月19日-営業中)

所在地 : 熊本県熊本市中央区下通り2-3-6 双栄ビル地下1階(2022年)
開館年 : 2005年11月19日
閉館年 : 営業中
2005年の映画館名簿には掲載されていない。2006年・2008年・2010年・2012年・2014年の映画館名簿では「桃天劇場」。2015年・2020年・2022年の映画館名簿では「桃劇場」。最寄駅は熊本市電辛島町電停。

2005年(平成17年)、山家靖郎によって成人映画専門館の桃天劇場(ももてんげきじょう)が開館しました。ビルの地下にある50席のミニ映画館です。

山家靖郎は1999年(平成11年)から2010年(平成22年)までミニシアターのシネパラダイスを経営していましたが、もとは東映で九州支社長(取締役)を務めた人物であり、死去時には日本経済新聞など各社で訃報記事が書かれるほどの人物です。

(写真)桃劇場。

(写真)桃劇場。(左)ホール入口。(右)座席。

(写真)双栄ビル。(右)旧称の桃天劇場の看板。

(写真)桃天劇場開館直後の映画館名簿。『映画館名簿 2006年版』時事映画通信社、2005年。

 

2007年(平成19年)には桃天劇場の支配人だった内田康司が死去、2010年(平成22年)には経営者の山家靖郎も死去。以後は山家敏子が経営者を務めていましたが、2014年(平成26年)頃に土本公一が経営者となって桃劇場に改称しています。

(写真)双栄ビルの入口。

(写真)双栄ビルの入口。(右)地下に下る階段。

(写真)桃劇場改称直後の映画館名簿。『映画館名簿 2015年版』時事映画通信社、2014年。

 

成人映画館であるため18歳未満は入場不可。一般的な映画館と同様に年中無休です。41席という座席数はやや少なく、館内を徘徊している観客がいる場合は集中力をそがれる狭さです。座席などは2005年(平成17年)の開館時に導入されたものなので新しいし清潔。床にティッシュなどが落ちている成人映画館もありますが、私が訪れた際にはとてもきれいな館内でした。

番組構成は一般的な成人映画館と同じ三本立。10時35分に第1回上映を開始して3作品を上映、二回りした後に最初の作品をもう1回上映し、19時頃に閉館でした。閉館時間はDenkikanと同じでやや早い。

通常料金は1300円と安め。毎月1日、毎週木曜、女性と女装者、女性同伴の男性、60歳以上は1000円。土日祝日と木曜は女装者が500円。

(写真)桃劇場。

(写真)桃劇場。

(写真)桃劇場。

(写真)桃劇場。