2021年(令和3年)11月、愛知県津島市を訪れました。「津島市の映画館」に続きます。
1. 津島市の通り
(写真)現在の航空写真における津島市の通りと映画館跡地。地理院地図
1.1 天王通り
天王通りは名鉄津島駅と津島神社を結ぶ通りであり、1930年(昭和5年)の開通から長らく津島市のメインストリートとして繁栄していた通りです。それまでのメインストリートである本町通りとは西側で交差しています。
(写真)天王通り。2021年6月。
(写真)天王通りの繁栄について書かれた文章。『津島の横顔』津島市役所、1955年。津島市立図書館所蔵。
(写真)半世紀前の天王通り。『伸びゆく津島 1970 津島市勢要覧』津島市役所、1970年。津島市立図書館所蔵。※著作権は切れていません。
津島市立図書館「天王通りの今昔写真展」
2021年(令和3年)11月24日から、津島市立図書館では「天王通りの今昔写真展」が開催されています。1957年(昭和32年)の天王通り周辺の住宅地図を展示したうえで、1996年(平成8年、25年前)の写真と2021年(令和3年)現在の写真の比較などを行っています。
(写真)津島市立図書館における「天王通りの今昔写真展」。2021年11月。
(写真)津島市立図書館における「天王通りの今昔写真展」。2021年11月。
(写真)津島市立図書館。2021年11月。
1.2 本町通り
天王通りが開通するまでのメインストリートだったのは本町通りです。本町通りは天王川東側の自然堤防上にあり、かつての流れに沿って湾曲しています。貞享2年(1685年)建築の平山学園三養荘などの興味深い建物もありますが、2017年(平成29年)頃には野口米次郎生家が取り壊されるなどしています。
(写真)本町通りの銀座商店街。『津島商工名鑑 1966』津島商工会議所、1966年。津島市立図書館所蔵。
(写真)本町通り。天王通りの南側。2021年6月。
(写真)本町通り。天王通りの南側。2021年6月。
(写真)本町通り。天王通りの北側。2021年6月。
(写真)本町通り。天王通りの北側。2021年6月。
天王通りの開通直前、1929年(昭和4年)には天王通りとの交差点北側に旧津島信用金庫本店(旧名古屋銀行津島支店)が建てられ、和風建築が多い本町通りでは唯一の近代建築となっています。2006年(平成18年)には登録有形文化財に登録され、2009年(平成21年)4月に津島市観光交流センターがオープンしています。
(写真)津島市観光交流センター。2021年11月。
(写真)津島市観光交流センター。2021年6月。
(写真)1965年の住宅地図における本町通り。天王通りの北側。愛知県図書館所蔵。
1.3 橋詰町
本町通りから天王川公園方面に分岐する通りとして橋詰町があり、かつては橋詰町商店街としてにぎやかな通りだったようです。
(写真)橋詰町商店街。『津島商工名鑑 1966』津島商工会議所、1966年。津島市立図書館所蔵。
(写真)橋詰町の繁栄について書かれた文章。『津島の横顔』津島市役所、1955年。津島市立図書館所蔵。
(左)橋詰町にある加藤薬局。(右)橋詰商店街の街路灯。いずれも2021年6月。
(写真)1965年の住宅地図における橋詰町。愛知県図書館所蔵。
2. 津島市の地図・絵図
2.1 「大日本職業別明細図」1933年
(地図)1933年の津島市街地。『大日本職業別明細図 第324号』東京交通社、1933年。愛知県図書館所蔵。
2.3 「産業と観光の尾西地方」1937年
(絵図)吉田初三郎「産業と観光の尾西地方」『毛織の津島』一宮市役所・一宮商工会議所、1937年。津島市立図書館所蔵。
(絵図)吉田初三郎「産業と観光の尾西地方」『毛織の津島』一宮市役所・一宮商工会議所、1937年。津島市立図書館所蔵。
2.2 「津島町鳥観図」戦前
(絵図)「津島町鳥瞰図」『躍進の津島』戦前。津島市立図書館にて閲覧(※OPAC未登録)。
(絵図)津島神社周辺。「津島町鳥瞰図」『躍進の津島』戦前。津島市立図書館にて閲覧(※OPAC未登録)。
(絵図)津島駅・天王川公園周辺。「津島町鳥瞰図」『躍進の津島』戦前。津島市立図書館にて閲覧(※OPAC未登録)。
2.4 「津島市産業観光案内図」1963年
(地図)津島神社や津島駅などがある津島市街地の北側。『津島市産業観光案内図』日本観光商工宣伝協会、1963年。津島市立図書館所蔵。
(地図)天王川公園などがある津島市街地の南側。『津島市産業観光案内図』日本観光商工宣伝協会、1963年。津島市立図書館所蔵。