(写真)なゆた・浜北の南側部分。1階と2階が浜北図書館。
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静岡市の人口は約70万人、浜松市の人口は約80万人。人口にはそれほど差がないが、静岡市の図書館は10館+2分館の計12館であるのに対して、浜松市立図書館は24館ある。浜松城や浜松市役所の近くに浜松市立中央図書館 - Wikipedia、JR浜松駅前に中央図書館駅前分室、静岡大学浜松キャンパスの近くに「第二の中央館」として浜松市立城北図書館 - Wikipediaがある。
意外なことに蔵書数でも延床面積でも城北図書館がもっとも大きく、中央図書館は城北図書館の次。とはいえ地域資料は中央図書館に集めてある。城北図書館と中央図書館に次ぐのが、浜北市立図書館から改称した浜北図書館。人口約9万人の単独自治体時代に建てられた図書館だけあって、中央図書館や城北図書館以外の21館とは規模が異なる。遠州鉄道浜北駅前にあるため、浜松市の他区、特に天竜区からも利用者を集めていそうな雰囲気がある。
遠州鉄道浜北駅前の「なゆた・浜北」は、浜北区役所と浜北図書館を核とする複合施設。モスバーガーやカフェ、英会話教室やバレエスタジオなどの民間商業施設も入っているものの客は少なく、よくある行政主導の中途半端な複合施設という感じがする。
2階西側(一般書・地域資料)
静岡市立図書館は「全館で写真撮影を禁じている」らしいが、写真撮影の対応については周知が徹底されておらず、御幸町図書館や清水中央図書館では撮影させてもらえた。一方の浜松市立図書館は全館で写真撮影が可能である上に、各館に周知がなされている点に好感が持てる。申請書に記入後にネックストラップか腕章を渡してくれる。
2階の西側は地域資料やかための一般書、2階の東側は新聞・雑誌やかるい一般書。児童書は1階にあるが、時間が足りず撮影できなかった。19時の閉館時間ぎりぎりまでねばって2階のみ撮影した。
(写真)2階西側の閲覧席。青いソファ席は病院の待合室みたい。(右)2階東側の閲覧席。
(左)AVコーナー。広々していてリッチな雰囲気。(右)読書室。いわゆる学習室。
(左)地域資料。(中)医療関係図書。(右)植物学関係図書。医療と植物学の2分野は分類が細かい。
2階中央部
中央図書館や城北図書館は浜松市の直営であるものの(ただし窓口業務は委託)、浜松市立図書館は24館中17館で指定管理者制度を導入している。管理者は図書館流通センターが多いが、浜北図書館は遠鉄アシストが管理者を務めている。「図書館スタッフによる芸術作品の展示」はユニークだと思った。1人につきポストカード1枚分の面積で、絵、書、作品(の写真)などが展示されていた。市民の作品ではなくスタッフの作品とは。嫌いではない。もっと尖って来ると「ロック司書」とか「マステの魔術師」とかになるんだろか。
カウンター前には布絵本が置いてあった。確かに手で絵を触れると楽しい。布絵本についてちょっと検索してみたが、紙の本を破ることを恐れて図書館で本を借りるのをためらうことがあるなんて初めて知った。
蔵書数の割には新着本が少ないが、書架に並ぶ前に「予約済」で取られてしまう、という理由が添えられていた。合併前は9万人の市民で蔵書が24万冊、2005年の合併後は80万人の市民で蔵書が250万冊。蔵書数は劇的に増えたとはいえ、人気本を借りるライバルも劇的に増えたのだろう。合併当時は編入された町村の住民に「予約する」という概念がなかったとも聞いた。合併は大変だ。
(写真)テーマ展示。左は大河ドラマに合わせた井伊直虎関連書籍。
(写真)スタッフによる芸術作品の展示。珍しい。
2階東側(一般書・雑誌など)
(写真)新聞書評に載った本。作成したカードは保存してるんだろうか。
(写真)新着本コーナー。新着本が少ないのは「予約者に取られてるから」。
(左)自動貸出機。(右)カウンターに置いてある布絵本。