振り返ればロバがいる

Wikipediaの利用者であるAsturio Cantabrioによるブログです。「かんた」「ロバの人」などとも呼ばれます。愛知県在住。東京ウィキメディアン会所属。ウィキペディアタウンの参加記録、図書館の訪問記録、映画館跡地の探索記録などが中心です。文章・写真ともに注記がない限りはクリエイティブ・コモンズ ライセンス(CC BY-SA 4.0)で提供しています。著者・撮影者は「Asturio Cantabrio」です。

愛知教育大学附属図書館を訪れる

f:id:AyC:20181122235228j:plain

(写真)愛知教育大学の正門。2016年5月。

 

愛知教育大学を訪れる

愛知教育大学は愛知県刈谷市にある国立大学。もともとは岡崎市名古屋市にキャンパスがあったが、1970年には両者が統合され、何を血迷ったのか岡崎市名古屋市の中間にある丘陵地帯にキャンパスが建設された。

愛知教育大学のキャンパスは刈谷市の北のはずれにある。名鉄の特急停車駅である知立駅からバスで20分。バスは1時間に4本。朝のラッシュ時間帯には知立駅のバス停に学生の行列ができる。しかし、キャンパスがある刈谷市井ヶ谷町にはアパートが多数建設されている。県内出身者でも下宿しなきゃいけない学生もいるんだろうな。

不便な場所にあるせいで在学中に車を買う学生も多いらしいけれど、買わない学生は1時間に1本以下のバスでしか刈谷市街地にアクセスする手段がない。通学生は知立市知立駅を使うため、やはり刈谷市街地を通らない。愛知教育大学刈谷市民からもよく存在を忘れられるのだが、せっかくある国立大学を活用できないのは恥ずかしい。

学生時代には文献を探しに愛知教育大学附属図書館に入ったことがある。2016年5月にはキャンパスの写真を撮りに行った。附属図書館は2017年10月25日にリニューアルオープンしたので、同年11月に訪れた。

f:id:AyC:20181123014808p:plainf:id:AyC:20181123014710p:plain

(地図)愛知教育大学の地図。出典 : OpenStreetMap。作者 : OpenStreetMap contributor。

f:id:AyC:20181124044128p:plain

(地図)愛知教育大学のキャンパスマップ。出典 : OpenStreetMap。作者 : OpenStreetMap contributor。

f:id:AyC:20181122235245j:plainf:id:AyC:20181122235254j:plainf:id:AyC:20181122235619j:plain

(左)本部棟。(中)美術第一実習棟。(右)愛知教育大学付属高校。いずれも2016年5月。

 

愛知教育大学附属図書館を訪れる

愛知教育大学の正門からもっとも近い(が間に林があるので見えない)建物が附属図書館。薄茶色だった外観がこげ茶色に変わっていた。3階建てではあるが、2階に入口が設けられている。

f:id:AyC:20181123004934j:plain

(写真)愛知教育大学附属図書館。2017年11月。

f:id:AyC:20181123004935j:plainf:id:AyC:20181123004941j:plain

(左)リニューアル後の2017年11月。(右)リニューアル前の2016年5月。

 

愛知教育大学附属図書館は本館と別館が渡り廊下で結ばれている。書庫のある1階はフロアマップに表示すらされていない。入退館ゲートの手前には、愛知教育大学を紹介する展示室があった。「本学の特色ある研究」として、幼児教育を専門とする樋口一成教授の「木のおもちゃ」が紹介されている。

 

フロアマップ(PDF)

本館2階:カウンター、AUEインフォメーションギャラリー、新着図書・新着雑誌、アイ♥スペース、キッズライブラリー、模擬授業ルーム、メディアコモンズ

別館2階:グループ学修エリア

本館3階:一般書、自習エリア、サイレントルーム、研究室、大学史資料展示室、チェンバレン・杉浦文庫

別館3階:一般書、自習エリア、閲覧ラウンジ、大型資料コーナー

f:id:AyC:20181123005417j:plain

(写真)フロアマップ。

f:id:AyC:20181123005140j:plainf:id:AyC:20181123005143j:plainf:id:AyC:20181123005147j:plain

 (左)ラウンジ。(中・右)AUEインフォメーションギャラリー。

 

学外者は利用受付票に記入して入退館ゲートを開けてもらう。入退館ゲートの右手には、新着図書や新着雑誌、学生選書本のブラウジングコーナーがある。『「遊び」から考える体育の学習指導』『はじめての「123D Design」』『小学校で英語を教えるためのミニマム・エッセンシャルズ』『世界で一番美しい分子図鑑』『教養のための昆虫学』…と、さすが教育大学な新着図書。

 入退館ゲートの正面にはアイ♥スペースなるフリースペースがある。展示を中心として、コンサートや読み聞かせ講演会を開催することもあるみたい。この日は美術科の3年生によるフリーペーパーや4年生による卒業制作パネルが展示されていた。

f:id:AyC:20181123005400j:plainf:id:AyC:20181123005405j:plain

 (左)入退館ゲート。(右)1階中央部。

f:id:AyC:20181123005523j:plainf:id:AyC:20181123005503j:plainf:id:AyC:20181123005506j:plain

 (左)新着図書。(中)学生選書コーナー。(右)新着雑誌。

f:id:AyC:20181123005536j:plainf:id:AyC:20181123005543j:plainf:id:AyC:20181123005546j:plain

 (写真)アイ♥スペース。

 

カウンターの向こう側にはキッズライブラリーがある。児童書の蔵書は少ないけれど、公共図書館と同じように地元の幼稚園児や小学生向けのおはなし会を開催することもあるらしい。児童書の参考図書の中にはもちろんポプラディアもあった。

模擬授業ルームには30人分の机と椅子があり、授業を撮影するためのカメラも設置されていた。黒板左手のディスプレイっぽいやつが電子黒板なのかな。模擬授業ルームの隣には会議室として使えるメディアコモンズがあった。

f:id:AyC:20181123005604j:plainf:id:AyC:20181123005606j:plain

 (写真)キッズライブラリー。(右)子ども向け参考図書。

f:id:AyC:20181123005613j:plainf:id:AyC:20181123005618j:plain

(左)模擬授業ルーム。(右)メディアコモンズ。

 

本館2階から渡り廊下を通って別館2階に進むと、グループ学修エリアという名前のラーニングコモンズがあった。リニューアル前には何があったっけ。名古屋大学やたっぷりお金をかけた私立大学のラーニングコモンズと比べるとこじんまりとしている。(ラーニングコモンズなんて)あって当たり前、作るのが5年くらい遅い、と言いたいのだけど、結局愛知教育大学も作った。公共図書館には類似の施設がなぜ広まらないんだろう。

f:id:AyC:20181123010216j:plainf:id:AyC:20181123010222j:plain

(写真)グループ学修エリア。

f:id:AyC:20181123010230j:plainf:id:AyC:20181123010231j:plain

 (写真)グループ学修エリア。

 

本館と別館の3階に進む。扉で区切られたサイレントルーム(自習室)、個室の研究室がある。窓際はほぼすべて自習スペースで、自習スペースが書架を取り囲んでいる。リニューアル前はここまで「動」(2階)と「静」(3階)の役割付けをはっきりさせてなかった気がする。各スペースの前に置かれたイーゼルがおしゃれ。

一般書はもちろん3類が多い。教科書コーナーもあった。郷土資料もあるけれど自治体史以外は少ない。

f:id:AyC:20181123010315j:plainf:id:AyC:20181123010327j:plainf:id:AyC:20181123010334j:plain

(左)サイレントルーム。(中)研究室。(右)携帯電話コーナー。

f:id:AyC:20181123010340j:plainf:id:AyC:20181123010347j:plainf:id:AyC:20181123010353j:plain

 (中)自習エリア。

f:id:AyC:20181123010431j:plainf:id:AyC:20181123010441j:plainf:id:AyC:20181123010445j:plain

(左・中)一般書。(右)参考図書。

f:id:AyC:20181123010452j:plainf:id:AyC:20181123010510j:plainf:id:AyC:20181123010515j:plain

(左)教科書コーナー。(中・右)郷土資料コーナー。

 

大学史資料展示室には、キャンパス造成時に井ヶ谷古窯から出土した土器や陶器類が展示されており、また「御大典記念本縣偉人文庫」があった。大正天皇ではなく昭和天皇の即位を記念して設けられた文庫らしい。内容はよくわからない。

大学史資料展示室の隣にはチェンバレン・杉浦文庫。日本研究者のバジル・ホール・チェンバレン - Wikipediaと秘書の杉浦藤四郎の文庫らしいが、鍵がかかっていて入れず。公式サイトを見ても内容はよくわからない。

f:id:AyC:20181123010524j:plainf:id:AyC:20181123010536j:plainf:id:AyC:20181123010541j:plain

(写真)大学史資料展示室。(右)御大典記念本縣偉人文庫。

f:id:AyC:20181123010542j:plain

(写真)チェンバレン・杉浦文庫。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
OpenStreetMapを除き、このブログにおける文章・写真は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンス(CC BY-SA 4.0)の下に提供されています。著者・撮影者は「Asturio Cantabrio」です。