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美濃加茂市は岐阜県中濃地域にある人口6万人弱の自治体。JR高山本線、JR太多線、長良川鉄道の3路線が乗り入れる美濃太田駅があり、飛騨地方に対する美濃地方の起点というイメージがある。美濃国を4区分(岐阜、西濃、中濃、東濃)するときには一番なじみがないのが中濃地域。中濃地域の中心的な自治体はどこなのだろう。
美濃太田駅の南口にはシティホテル/ビジネスホテルが4軒、ビジネス旅館が1軒ある。東濃地域の駅前のような枯れた雰囲気はなく、飲食店や商店で活気があるように見える。美濃太田駅から南西に歩いて約10分、中心市街地を離れて建物もまばらになってきた場所に美濃加茂市中央図書館がある。
中央図書館と東図書館
美濃加茂市には中央図書館、東図書館、北部分室、坂祝図書室の2館2室がある。公式サイトで公開されている図書館年報を読むと、美濃加茂市初の図書館は1979年開館であり、1954年の市制施行にしては遅かった。
現行の中央図書館は1987年開館。建物は古くないものの、延床面積は1,200m2と狭い。1996年には市内第2の図書館として1,500m2の東部図書館が開館。東図書館周辺に密な市街地が形成されているわけではなく、わずか3kmしか離れていない場所に中央館と同規模の図書館を建設したのはなぜだろう。
中央図書館は月曜休館、東図書館は金曜休館。中央図書館は18時に閉館するが、東図書館は20時まで開館している。蔵書数は中央図書館が13万冊、東図書館が10万冊。利用者数は中央図書館が8万人、東図書館が13万人。貸出数は中央図書館が11万冊、東図書館が16万冊。職員数はそれぞれ6人。美濃加茂市のように明確な中央館を置かない自治体は珍しいかも。
(写真)カウンター前。2階から撮影。
館内のようす
フローリングの床に濃い茶色の書架は岐阜県らしくて(?)好き。この自治体はいわゆる雑誌スポンサー制度のことを「みのかもまちじゅう図書館」と呼んでいる。2階に学習室があるにもかかわらず1階で学習している中高生が多い。学習者に挟まれて本を読むのには抵抗を感じる。
宇治市立中央図書館以来、久々に横置きが目立つ図書館だった。書架にはみっちりと詰め込まれ、一般書の書架も全集の書架も、「書評に載った本コーナー」にだって本の上に横置きされた本があった。
(写真)地域資料。左は津田左右吉コーナー。
美濃加茂市民ミュージアム: 広報写真
図書館のウェブサイトには1950-60年代の美濃加茂市域の写真が閲覧できるサイト(美濃加茂市民ミュージアム: 広報写真)へのリンクが貼ってあった。著作権が切れた写真はたくさんありそうだけど、「本ウェブサイト上の文章・画像等の無断使用・転載を禁止します。」とだけ書いてあり、ブラウザ上での閲覧以外は禁じているようだ。
平成28年度版 図書館年報