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振り返ればロバがいる

Wikipediaの「利用者:Asturio Cantabrio」によるブログです。ロバです。

飛騨市図書館を訪れる

このエントリーに使用されている写真はすべて私Asturio Cantabrioが撮影したものです。順次Wikimedia Commonsにアップロードしています。

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 気持ちのいい秋晴れの日に岐阜県飛騨市飛騨市図書館を訪れた。

 

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 名古屋駅から特急ひだ1号に乗り、高山駅で普通列車に乗り換える。3時間弱で飛騨古川駅に着いた。

 写真は跨線橋から見た飛騨古川駅構内と、街の雰囲気に合っている駅舎。左の写真のような構図は映画の中にも出てくる。高山駅が現代的なデザインの駅舎になってしまっただけに、飛騨古川駅の素朴な駅舎は落ち着く。

 主要な公共施設や観光施設は駅から徒歩圏内に固まっているが、この日は折り畳み自転車を持って行った。折り畳みでも長距離を走るのが好きな人もいるが、街中をたらたら走るのが好き。

 

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 飛騨古川の町。左から宮川を臨む真宗寺、壱之町の圓光寺、瀬戸川と白壁土蔵街。高山よりもずっと観光客が少ないが、こんなに晴れた日は飛騨古川をゆったりと歩く方がいい。

 観光案内所には自分の出身地にシールを貼る紙が用意されていた。外国人観光客がかなり来ているようで、東アジアだけでなくヨーロッパからも多い。フランスやドイツはもちろん、おとといまで直行便がなかったはずのスペインからも多数。最近イスラエルからの団体客がいたらしい。案内所の方に聞くと、下呂や高山に来た観光客が現地で古川のことを知って足を延ばすことがおおいらしい。

 

 

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 飛騨市図書館。飛騨市役所西庁舎も入った複合施設。図書館と教育委員会が同居している。隣の市役所本庁舎はかなり年季が入っているが、2004年の飛騨市発足後に相次いで完成した文化施設群は、人口16,000人の町(古川)、人口24,000人の自治体(飛騨市)にしては規模が大きい。2006年に駅裏にできた文化交流センターでは、11月に『君の名は。』の上映会が開催されるそう。

 

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 防犯ゲートを通る前から期待感を感じさせる図書館入口。某人形の脇には聖地巡礼者へのお願いが書かれている。後ろの壁には『君の名は。』のポスターがある。

 

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 まずは2階に。広い空間がインターネット用PCコーナー に充てられており、その横には学生が自習する机が並んでいた。中央の写真は会議室、右の写真はAVコーナー。それぞれ街の規模に不釣り合いにも見える豪華さで、空間を持て余しているようにも感じる。

 

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 階段の踊り場から1階開架を見る。

 

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 1階に戻る。写真の左側手前、図書館の最深部には郷土資料コーナーがあるが、高山市図書館と比べてもかなり文献の量が少なかった。『君の名は。』 ではこんな構図が出てきたため、すべての巡礼者がこのあたりから写真を撮るらしい。

 

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 1階の一般開架の様子。左上の写真には蓄音機が写っている。

 

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 上映開始1カ月後くらいに設置されたという『君の名は。』特設コーナー。左の写真上段には自由記入帳があり、下段では飛騨市の郷土資料に誘導している。コルクボードは巡礼者でいっぱい。このサイズのボードは数日で埋まってしまいそう。

 

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 左から新刊コーナー、もちろんボブ・ディランも特集されている「話題の本」コーナー、リサイクル本のボックス。

 

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 飛騨市の人口は24,000人。図書館部分の延床面積は2,314m2。 4年前の数字では飛騨市図書館の蔵書数は78,000冊、うち開架が66,000冊(85%)。自治体の規模に比べて図書館の規模が大きく、ふつうに詰めれば大半の図書が開架となってしまう。

 2年前に就任した34歳の西倉幸子館長は、分類の仕方も含めて書架の使い方を一から見直し、ゆったりとした雰囲気になるように詰めなおしたらしい。写真2枚を見るとよくわかる。貸出冊数や関連図書の場所を示す表示が置かれており、細やかな心配りを感じる。柱も書架も重たい感じなのだが、本の詰め方で重さを軽減している。

 本がきれいなのも目を見張る。来館者が少なくて回転率が悪いからという理由もあるだろうが、職員による点検のおかげだという。

 

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 2階にあった児童文学作家・早船ちよの展示コーナーと、1階にあった早船文庫。お隣の高山市図書館にも早船ちよの展示コーナーがある。Wikipediaには「高山市出身」とあるが、「古川町三之町出まれ」が正しいらしい。

 

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 カウンター付近。西倉館長になってからカウンター前の空間の使い方を見直し、開放的な雰囲気になるように配慮したそう。左の写真にも右の写真にも青緑色のソファ席が映っているが、イベント時にはこのソファ席を円形に並べ替えて使うらしい。

 8/27の官能小説朗読会では階段下のこの場所で、「司書の女性3人が妖艶な声色で、エロチックな官能小説を1編ずつ読み上げ」、「館内にはあえぎ声やため息、怪しげな言葉が響き渡」(中日新聞記事より引用)ったという。まるでスポーツ新聞みたいな記事だ。

 

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 館内の南側は児童書。くつろいで本を読むテラス、児童書の書架。

 

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 「魔女の集い」や「ハロウィンパーティ」のお知らせ。館内のサインには一貫性を感じる。サインやチラシのデザインはセンスがいい。ピッチャーの水と紙コップが置かれている。

 

街の規模からすれば当然だが、館内の充実ぶりと比べると来館者の数は寂しい。この日も聖地巡礼客が一般来館者の2倍くらいはいたように思う。巡礼者は静かな館内でのシャッター音などを気にして、映画に登場する構図や『君の名は。』特設コーナーで数枚撮ったら帰っていくが、私は数十枚も撮ってしまった。

巡礼者のマナーは良く、一般来館者は巡礼者慣れしていた。館員が巡礼者を迷惑がる雰囲気は一切感じなかった。聖地巡礼の方の多くは、初めてくる飛騨市や初めてくる図書館に好印象を持って帰ったのではないか。

 

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なお、この日は高山市図書館(煥章館)も訪れた。高山市図書館は写真撮影の申請書を用意しており、私も館内の写真を撮らせてもらったが、注意事項に「再配布禁止」とあったためブログには載せない。

そろりそろりと歩いても足音が気になるほど館内は静か。そのはず、いたる所に「館内はお静かに願います」「館内静粛」といった注意書きがある。「不審なもの 不審な人を見かけたら職員にお知らせください」という注意書きもあった。館内を歩き回って写真を撮っている私は明らかに「不審な人」だ。