振り返ればロバがいる

Wikipediaの利用者であるAsturio Cantabrioによるブログです。「かんた」「ロバの人」などとも呼ばれます。愛知県在住。東京ウィキメディアン会所属。ウィキペディアタウンの参加記録、図書館の訪問記録、映画館跡地の探索記録などが中心です。文章・写真ともに注記がない限りはクリエイティブ・コモンズ ライセンス(CC BY-SA 4.0)で提供しています。著者・撮影者は「Asturio Cantabrio」です。

Library of the Year 2016 一次選考と「津島市立図書館」

よく行く岡崎市図書館や愛知県図書館の0類の書棚で、『津島市図書館編年資料集成 1895-2015』は異彩を放っていた。他館の図書館史と比べると力の入れ方がまったく違う。6月の蒸し暑い日にはこの図書館まで外観と内装の写真を撮りに行き、その後ウィキペディアに「津島市立図書館 - Wikipedia」を作成した。

 

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iri-project.org

(※本日8/18に開催されているという二次選考の結果は知りません)

Library of the Year 2016の一次選考の結果を見て、「津島市図書館」はやはり識者にも評価される図書館だったのかと納得した。と同時に、革新的な取り組みを評価する制度と、図書館としての総合力の高さを評価する制度のふたつがほしいと思った。愛知県には「田原市図書館」という総合力の高い図書館がある。どこかで何か箔が付いてほしい。

 

せっかくLibrary of the Yearという評価制度があるので、ウィキペディアンとしては高い評価を受けた図書館の記事を充実させたい。6月には「伊那市図書館」(2013年大賞)を新規作成し、7月には「静岡市御幸町図書館」(2007年会場賞)を新規作成した。どちらもウィキペディア内の月間新記事賞を受賞し、伊那市図書館は良質な記事に選んでいただいた。「東近江市図書館」(2011年優秀賞)はいつまで経っても完成しない。

過去数年スパンでは、にょきにょきさんが書かれた「カーリル」(2010年大賞)が良質な記事に選ばれており、掬茶さんが書かれた「千代田区立図書館」(2008年大賞)も充実した記事となっている。最近ではIMZANIROHさんが「塩尻市図書館」(2015年優秀賞)を加筆している。

百科事典が流行に乗る必要はなく、Library of the Yearを受賞してから数年が経過するまで、メディア露出が増えて新聞記事や雑誌記事も増えるまで待つくらいでいい。とはいえ、「まちライブラリー」(2013年優秀賞)、「リブライズ」、「B&B」(2015年優秀賞)、ちょっと毛色が違うけど「オガールプロジェクト」なんかは誰かセンスのある方がウィキペディアに書いて後世に伝えてほしい。

 

Library of the Year 2016 一次選考の結果からウィキペディアの「津島市図書館」にアクセスしてくれる人がいたら嬉しい。本館の取り組みについてはLibrary of the Year 2016の公式ページにも書いてあるだろうけど、ウィキペディアは違った角度から書いている。歴史についてはウィキペディアが得意とするところ。参考文献にはこの図書館に関するいろいろな文献を提示している。図書館公式サイトともにウィキペディアが情報の窓口になればと思う。

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画像 : 津島市図書館の郷土資料コーナー