振り返ればロバがいる

Wikipediaの利用者であるAsturio Cantabrioによるブログです。「かんた」「ロバの人」などとも呼ばれます。愛知県在住。東京ウィキメディアン会所属。ウィキペディアタウンの参加記録、図書館の訪問記録、映画館跡地の探索記録などが中心です。文章・写真ともに注記がない限りはクリエイティブ・コモンズ ライセンス(CC BY-SA 4.0)で提供しています。著者・撮影者は「Asturio Cantabrio」です。

伊那市立図書館の作成過程

ウィキペディアに「伊那市図書館」を作成した。

 

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伊那市立伊那図書館 撮影:Asturio Cantabrio(2016年3月6日)

 

執筆経過

2016年3月5日に「Wikipedia Town INA Valley × 高遠ぶらり」に参加したことがきっかけ。イベントの執筆会場は伊那市高遠町図書館であり、イベント後には郷土資料コーナーで文献をあさる。イベント後の5日夕方と6日午前には、伊那市立伊那図書館を訪れる。有能な司書さん、書架の配置など施設内部、1階の床面を覆う地図、iPad電子書籍を読んでいる利用者の自然さ、明るくて入りやすい郷土資料コーナーなど、図書館自体に感銘を受けた。

 

高遠町図書館の開館は1986年、伊那図書館の開館は1994年。それぞれ公立図書館としての歴史は古くないものの、文献を探るうちに深い「前史」の存在に気付く。高遠町の場合は高遠藩時代から文庫が存在し、(旧)伊那市の場合は昭和初期から財団立図書館が存在する。高遠町図書館の郷土資料コーナーをさらりと漁っただけでもいくつも資料が見つかり、一筋縄ではいかないことを悟る。

 

4月にWikipedia日本語版で「加筆大会」が開催されたこともあり、3月・4月は主にスペインの映画記事の加筆を行う。5月に入ってから4図書館(伊那・瀬戸内・陸前高田・田原)の文献を集めはじめ、伊那、瀬戸内、陸前高田、田原の順に作成するはずだったが、なかなか全体像が浮かばない伊那市図書館は後回しとなった。

 

田原市図書館(5月21日加筆)、瀬戸内市図書館(5月28日新規作成)、陸前高田市図書館(5月31日新規作成)を書き終え、ようやく伊那市図書館に取り掛かる。愛知県図書館から伊那市図書館に対して、3冊の郷土資料の相互貸借を依頼した。郷土資料を貸し出してくれるのはありがたい。

 

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高遠町図書館 撮影:Asturio Cantabrio(2016年3月5日)

 

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上伊那図書館/伊那市創造館 撮影:Asturio Cantabrio(2016年3月6日)

 

使用した文献/画像

伊那市高遠町は別の自治体だった歴史が長いため、「伊那図書館」節と「高遠町図書館」節は完全に別の節とした。また、半世紀以上も伊那市で第一の図書館だった「上伊那図書館」は単独記事とした。「伊那図書館」節は『としょかんができた 伊那市における図書館運動のあゆみ』、「高遠町図書館」節は『高遠町図書館の歩み』、記事「上伊那図書館」は『上伊那図書館閉館記念誌』をそれぞれ文章の中心としている。

 

「特色」節は平賀元館長の論考が主体となった。6/16時点では計12枚の画像を使っており、主に3月5日のイベントの際に撮影したものを用いたが、過去の「Wikipedia Town INA Valley × 高遠ぶらり」参加者が撮影してCommonsに上げていた画像も2枚使用している。進徳館の画像を「進徳館」という記事だけに留めておくのはもったいないし、味気ない3月の画像の中に夏真っ盛りの高遠町図書館の画像を使えてうれしい。

 

 

課題

伊那市図書館概要(事業年報)を公開していないようで、司書数/蔵書数/貸出冊数など統計的な記述が乏しくなってしまった。日本図書館協会『日本の図書館』をしらみつぶしにあたる手もあるが。京都府図書館は1960年代以降の『日本の図書館』を揃えているらしい。

図書館のことを調べるときには新聞記事が役に立つ。信濃毎日新聞のデータベースから有用な情報を取り込みたいが、次に伊那市に行くのはいつになることやら。県立長野図書館も訪れてみたい。

・特色節が雑然としているし、伊那市図書館のユニークな取り組みを網羅できていない(と思う)。伊那市図書館自身が『開館○十年記念誌』を発行してくれればいいのだが。

・可能であれば図書館内部の画像がほしい。